栽培容器のハルザキヤツシロラン(5月下旬)

久々に、腐生ランの栽培容器を覗いてみました。

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これは、ハルザキヤツシロランの栽培容器です。数年前、研究で使った塊茎を頂いたもので、全て他地域産です。

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根のような部分・・師匠は根状器官と呼んでいます。菌糸と接触して養分を吸収するいわば触手のような器官です。培地を荒らしたくないので、塊茎の無事は根状器官が伸びて来た事で判断します。

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根状器官と菌糸の接触部です。

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こちらは、最近送ってくれたもので、根状器官が縮れ麺のようです。栽培容器内で伸びて来たものは、上のように比較的真っすぐです。
腐生ランの栽培実験は、基本的に種子を蒔いて行っております。この容器内の塊茎は研究者から頂いたもので、塊茎からの栽培はこの容器が初めてです。

菌類の状態を安定して保つには、湿度管理はもちろんですが部材(菌類の餌)の補給もマメに行う必要があります。一昨年、花茎が伸び蕾が姿を現しましたが、首元から落下してしまいました。私の栽培技術では、容器内で毎年花を見る事は出来ません。菌類に栄養依存して生活している植物の栽培は難しいです。
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ヤツシロラン類栽培容器(2022年7月下旬)

植物栽培は、階段を上り始めたばかりですが、その難しさや面白さを少しずつ学んでいます。

今日は、光合成をしない植物・・ヤツシロラン類の栽培容器を覗いてみました。

【クロヤツシロラン容器①】

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この容器は、スダジイ樹下の部材を入れた実生床です。ヤツシロラン類ではないある腐生ランの実生床として作りましたが、目的の種は全然発芽しませんでした。その後、この根状器官が姿を現しました。どうも、採集して来た部材の中に、クロヤツシロランの塊茎が潜んでいたようです。

【クロヤツシロラン容器②】

不明な子実体の生えていた朽木と、それを削った部材を敷き詰めました。

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こんな子実体が姿を現しました。朽木に生えていたものとは違うと思います。

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容器の壁に出現したのは変形菌のようです。

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そして、容器の隅では、クロヤツシロランの塊茎が根状器官を伸ばし始めていました。

【ハルザキヤツシロラン容器①】

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実験で使った塊茎を研究者が返送してくれたので、スダジイ樹下の部材で作った栽培容器に埋めました。2個体ほど花が咲き、その後根状器官が伸びて来ました。開花したものと同じ個体かは不明です。

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菌糸と根状器官が接触した部分は、褐色を帯びています。この菌糸が共生菌である事の証です。ヤツシロラン類は、この部分から生育のための養分を貰っているそうです。
実生床・栽培床として使う部材は、各ヤツシロラン類が生育する環境から採集して来ているため、共生菌の潜んでいる可能性は高いと思われますが、上記の中で、クロヤツシロラン容器②のみ、不明な子実体の生えていた朽木をベースに作りました。

そのキノコとは違う子実体や変形菌が姿を現し、今のところ掲載した一部にしかプロトコウムや塊茎が見当たりません。朽木に生えていた子実体は、共生菌ではなかったのかもしれません。共生菌の潜む可能性の高い部材を選択する事も可能ですが、敢えて不明な子実体の生えている朽木を使ってみました。こういう賭けのような実験も面白いものです。
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富士の種蒔き権兵衛

Author:富士の種蒔き権兵衛
植物を知るには、種を蒔いて育ててみるのが一番です。野菜から山野草まで、いろいろ挑戦しています。

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