コキンバイザサ播種

コキンバイザサの種子の熟す時期が分からずにいました。花期は5~6月とありますが、秋口に花を見る事もあります。

この植物は、冬に地上部が枯れます。枯れたコキンバイザサを確認したところ、ドライ果実の付いている個体が幾つかありました。一番遅い時期に咲いたものと思われます。

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果実を2~3個採取しました。中にはとても小さな種子が複数個(数え忘れました)入っていました。

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突起部で、鞘の中に固定されていたのだろうか?

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とても小さな種子なので老眼では気づき難いですが、トリミングして見ると沢山のイボがあります。

上手く発芽してくれるか分かりませんが、富士山こどもの国「花の谷」と造成中の植物園に植栽するつもりで種を蒔きました。地温が発芽温度になるのを待って蒔く方が良いのかもしれませんが、私はどれも直ぐに蒔いています。自然播種時期に合わせる事と、保存して置くと蒔くのを忘れてしまうからです。

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何年後かに、こんな花が咲いてくれたら嬉しいです。

キンバイザサ科コキンバイザサ属コキンバイザサ(Hypoxis aurea Lour.)。旧分類体系のクロンキストではユリ科とされていました。

愛鷹山系某所では、殆どの個体に食痕があり、シカの食害ではないかと思われます。また、他の植物が繁茂して環境が損なわれると、短期間に生育地が移動しているような印象を持っています。同じ場所で複数年見ていると、いろいろな事に気付きます。最近では、目新しいものを追い求めるよりも、その方がずっと楽しいです。
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タマノカンアオイ

静岡県に生育するカンアオイ属を探索し始めて2~3年目になります。その過程で、アマギカンアオイ、カギガタアオイ、ランヨウアオイ、そしてタマノカンアオイが同じ系統で分化して来た事を知りました。

この4種の内、タマノカンアオイだけは、静岡県に生育しておりません(静岡県植物相調査報告書に、伊豆半島妻良が記載されていますが、その後の報告もない事から、アマギカンアオイの誤認ではないかというのが多くの識者の見解のようです)。

タマノカンアオイとアマギカンアオイは、4種の内で一番新しく(約190万年前)分化したそうですので、図鑑で見る葉や花の形態が良く似ています。
出歩ける内に、一度は自生地でタマノカンアオイを見たいと思っていました。そして多摩丘陵某所へ行って来ました。

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まだカンアオイ属に目を向けていなかった頃、国立科学博物館筑波実験植物園で出会った事があります。でも、自生地で見るのは初めてです。

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思っていたより、個体数はあるようです。花が落葉の中で咲く事も多いと思われるこの場所で、上手く受粉・結実して実生苗が育つのだろうか?

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小高い尾根や乾燥気味な土壌のところにも生育しており、道路脇や林縁などでも目にする事の多いアマギカンアオイと似た環境に生育しているという印象を持ちました。

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ランヨウアオイを思わせる様な葉形の個体も見られます。このような葉表の溝が細かいタイプを、沼津市某所で見た事があります。アマギカンアオイもそうですが、溝の深さや細かさなどには個体差があるようです。また、この葉にはカイガラムシが集っていました。良く見るとカイガラムシの集っている葉は、他にも結構ありました。

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全体的に、アマギカンアオイより葉表の溝が浅いように見えます。また、葉を触ってみると、タマノカンアオイの方が薄く感じます。ただ、このタマノカンアオイがアマギカンアオイの群落に紛れていたとしたら、簡単に識別は出来ないと思います。

ウマノスズクサ科カンアオイ属タマノカンアオイ(Asarum tamaense Makino)。

※静岡県に生育する植物ではありませんので、「静岡県の植物探索」ではなくこちらのブログに掲載しました。

ささやかな保護活動

ササユリとヌマトラノオ・・地域によっては、ある程度個体数を見る事の出来る植物です。でも、富士市域に関しては、生育場所が限られており、守っていきたい植物だと思っています。

【ササユリ】

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草丈の高いススキの中に埋もれていました。果実を探すために、手鎌でススキを刈り取りました。来年は、早めにススキを切り詰めようと思っています。

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果皮がまだ緑色だったので、もう少し経ってから果実を採取し播種して実生苗を得るつもりです。得られた苗は、ある程度育ってから生育地に戻す事を考えています。自然播種だけに依存していたのでは、野生動物の食害、ウィルス病、園芸採取などにより数を減らしているこの植物を守る事は出来ません。積極的な保護活動が望まれます。

【ヌマトラノオ】

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草刈り予定だった場所を、刈り残してもらいました。草刈りの予定時期からすると、昨年までは花を咲かせ果実が熟すことは無かったと思われます。それでも、群落を形成しているのは、この植物が地下茎で栄養繁殖するからです。

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果実が熟し、種子が重力散布され始めていました。もう地上部を刈り取ってもらっても良いと思います。

ヌマトラノオは、実生栽培経験があります。果皮はとても硬く、中に微細な種子が入っています(好光性と思われます)。この場所なら多様な性質を持った実生苗が育つと思います。

個人で出来る事は、保護活動とは言えないようなささやかな事です。でも、多くの人がそういう気持ちを持ってくれれば、大きな力になります。

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ヌルデが紅葉していました。ウルシ科の植物は外れなく綺麗に紅葉しますね。

センブリ実生栽培実験

針葉樹の盆栽の鉢に、センブリの実生苗が出現してから十数年・・代を繋げて現在でも生き残っています。幼い頃は、民間薬としてセンブリ、ドクダミ、ゲンノショウコなどを煎じて飲まされた記憶があります。

2~3年前から、野菜を含めた植物栽培に興味を持つようになって、センブリを積極的に栽培してみようと考えました。昨年、種子を採取して、針葉樹の鉢に蒔いてみました。

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センブリは、二年生草本です。一年目はロゼット状態で過ごし、二年目になると茎が伸び、細い葉をつけ、花を咲かせて結実し、果実が熟すと枯れます。

一つ目の鉢

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二つ目の鉢

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三つ目の鉢

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丸い茶色の粒は、小粒赤玉土です。

どの鉢も、発芽率は高い方だと思います。

種子は好光性だろうと思って、覆い土はしませんでした。発芽(苗の)状態から見て、針葉樹の鉢植えがセンブリの発芽に向いている事は確かです。

次は、他の山野草栽培にも使用している赤玉土と挿木種蒔き用土だけで作った実生床ではどうか実験予定です。針葉樹を植えて置いた土壌環境が、発芽に影響するのか確認するためです。

リンドウ科センブリ属センブリ(Swertia japonica (Schult.) Makino)。
今日は、富士山こどもの国「花の谷」で、某中学校の植物写生の手伝いに行って来ました。昨年初めて手伝ったのですが、生徒さんたちの観察眼の鋭さに驚かされました。先輩たちが描いた絵と詩の本を何冊か拝見しましたが、良く特徴を捉えていて味のある素晴らしいものばかりでした。

カンアオイ属の実生苗?

ここ数日、暑いくらいの日が続いています。権兵衛の実生床にも、いろいろな苗が姿を現し始めました。

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こちらの実生床には、何種類かのカンアオイ属の種を蒔きました。播種は昨年6月頃で、発芽は9月頃から始まりましたが、冬には成長が止まったように殆ど変化がありませんでした。

器は、家族が食べた鍋焼きうどんのアルミ容器です。初めて使ったのは、バアソブの実生でした。手軽な上に、上手く発芽・成長してくれました。

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やっと種皮が外れ、葉が姿を現し始めました。ところで、これカンアオイ属?山野で見る実生苗の葉は、どれもヒメカンアオイのような小さなハート形で、この葉とはかなり感じが違います。

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この実生床に、他の種子を蒔いた記憶はありません。ウマノスズクサ科(カンアオイ属)は、双子葉類である事と、果皮片面のエライオソームと思われる痕跡からも、カンアオイ属に間違いないと思います。形が違うのは、この双葉が子葉だからで、本葉がハート形になるのでしょうか?
2~3年ほど前から、山野の植物の実生栽培に挑戦しています。発芽間もない苗は、親株から想像し難いような姿のものが多く、ある程度成長するまで半信半疑な事もあります。今後の成長を、記録していくつもりです。
用事があって外出する時、前日にブログをPCで作成して置き、日時指定でアップする事がありました。FC2ではどうやるのか分かりませんので、画像のみPCで登録して置き、スマホで記事を書いてみました。老眼の年寄りには、PCの方がずっと楽です。
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富士の種蒔き権兵衛

Author:富士の種蒔き権兵衛
植物を知るには、種を蒔いて育ててみるのが一番です。野菜から山野草まで、いろいろ挑戦しています。

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