植物園(12月中旬)

昨日は、植物園の除草作業などをして来ました。スギ林の林床の除草と地均しは、人力でしか出来ないため結構大変な作業です。汗をかいた後に動かないでいると、寒くてたまりません。

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ビオトープから見た富士山です。ビオトープの除草作業は間に合わず、来春に持ち越す事にしました。

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環境の違う二つの場所に、石積みを造ってもらいました。こちらは最初の石積みです。もう地上部は枯れていますが、ある希少植物のタイプ標本の株分け品から種子を採取して得た苗を植えて、今年初花を見る事が出来ました。

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シダ植物エリアのオオバノハチジョウシダです。大形のシダ植物でとても見応えがあります。シダも種によって植栽の難しいものがあります。先生のアドバイスなどをいただきながら、試行錯誤しています。

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ウマノスズクサ科カンアオイ属のエリアです。当初は、落葉樹や稲わらなどを敷き詰めていましたが、大雨の時に流れてしまうので地肌を出した状態で栽培する事にしました。特に小型の種は、試験的に素焼き鉢を2/3ほどの深さに埋めてみました。

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ちょっと見難いですが、雨水対策に溝を掘ってみました。雨水の被害を防ぐには、その都度調整していくしかありません。地植えなら手つかずで良いというわけにもいかず、それなりの難しさがあります。

実生のカンアオイ属

昨年、初めてカンアオイ属の種を蒔いてみました。

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本葉が展開し始めてから二度の植え替えを経て、こんなに大きくなりました。何年で開花に至るか、今後見守っていきたいと思います。

そして今年蒔いた種も・・。

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無事発芽し始めました。

カンアオイ属は、種によって開花時期が異なります。種が熟したものから、同じ実生床に蒔いたので、種ごとの発芽日数は分かりません。専門家の方の話では、短期間で発芽する種もあるとの事でした。
ついでに・・。

伊豆①-2 伊豆①-3

先生のコレクションのズソウカンアオイ(秋咲のオトメアオイ系)です。

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こちらにもズソウカンアオイの銘板がついていました。ちょっとカンアオイに似た感じもしますが、それにしても開口部が白い部材で塞がれそうです。この個体の花は、どれも同じです。これは何でしょう?

先生のコレクション

昨日は、植物園保全区の作業に行って来ました。先生が鉢植えされていたコレクションも、何種類か移植してあります。その一部を掲載します。

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保全区の一角・・別の圃場から移植したカンアオイ属のエリアです。

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このカンアオイ属は、銘板が「イワタカンアオイ」となっていました。でも、自生地で見るイワタカンアオイのように葉柄が長くありません。銘板が間違っていると思っていました。

ところが・・。

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花を観察すると、開口部が大きくイワタカンアオイのようです。ただ、葉柄があまりにも短い事と、葉艶も気になります。もしかして、人為的な交雑種?なんて思いが過ります。

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ナツエビネも、鉢植えだったのを株分けして保全区に植付ました。今頃蕾をつけています。どうしたのでしょう?

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別の個体には、果実がついていました。

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保全区の別の場所に植えてあったショウジョウバカマです。プラン変更に伴い、管理歩道脇に移植しました。移植時に株分けしたら、20株以上になりました。

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ショウジョウバカマは、種子繁殖以外に株別れや不定芽で栄養繁殖します。地面に接した葉の先端部に不定芽が出来て発根します。

この植物は、発芽率も比較的高いと思います。現在、自宅の実生床で苗を育てています。ある程度大きくなったら、保全区に植付予定です。
「令和4年度(第61回)農林水産祭天皇杯受賞者」「令和4年度 第61回 全国林業経営推奨行事受賞者」先生が受賞されました。

「令和4年度(第61回)農林水産祭天皇杯受賞者」・・法人・団体・個人の7名が受賞。表彰式は、勤労感謝の日(11月23日)に明治神宮会館で開催する農林水産祭式典において行なわれるそうです。先生、おめでとうございます!

エンゼルトランペット

父親が家の庭に植えてあったエンゼルトランペット(キダチチョウセンアサガオ)を、数年前に再生畑②へ移植しました。電気柵内の野菜栽培エリアに植えたところ、急激に大きくなったので未耕作エリアに移植しました。

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この植物は、今迄7月と11月に咲きました。移植した事と日照の関係もあり、今年は夏には咲きませんでした。山間の地では、冬の寒さで地上部が凍みて枯れる事も多く、その場合も夏は咲きません。

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一番先に咲きそうな蕾です。

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以前、電気柵の中で咲いた花です。花色はいろいろあるようですが、我が家の種は白色のみです。花の少なくなる時期に、この大きな花はとても見応えがあります。

ナス科キダチチョウセンアサガオ属キダチチョウセンアサガオ(Brugmansia suaveolens (Humb. et Bonpl. ex Willd.) Sweet)。


中国名は大花曼荼羅。園芸呼称のエンゼルトランペットも良いネーミングだと思います。

この植物は有毒なためか、シカが食べません。未耕作エリアを含めた再生畑②の周囲に、野生動物の嫌いな植物を植えて行こうと思っています。

実生栽培のセンブリとイワシャジン

植物園植栽用に、地域に生育するいろいろな植物の実生栽培や挿木に挑戦しています。山野の植物は、猛烈な勢いで増えるものもあれば、気難しい種も多く試行錯誤の日々が続きます。

まだ経験の浅い私にとっては、実生栽培が難しいと思っていたセンブリとイワシャジンのその後の様子などを掲載します。

【センブリ】

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センブリは、日当りの良い草原に生えていたり、スギ・ヒノキ林の林縁や搬出道脇などで見る事の多い植物です。十数年前に、針葉樹の盆栽の鉢にセンブリが生えて来ました。以来、実生により代を繋げています。上の写真は、発芽一年目のものです。

最初に姿を現したのは、近くに干してあったセンブリの種が飛散したものと思われます。採取時期が遅かったのが幸いして、針葉樹の盆栽の環境が発芽に適している事を知りました。そして、昨年は複数の小品盆栽の鉢に蒔いたところ、どの鉢にも沢山の苗が生えて来ました。

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こちらは、同じ鉢に生えている二年目のセンブリです。センブリは二年草(越年草)ですが、休眠する種子があるのか最初の頃から一年目の姿と二年目の姿が見られました。

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開き切っていないので見難いですが、上は5弁、下は4弁です。同属のアケボノソウと同じく花弁数に変異があります。

「栽培は大変難しい」とあります。上の写真では沢山の苗が見えますが、開花に至る個体数は少なく、これからが勝負所という事になります。今迄は、発芽苗をそのままにしていましたが、今回は植え替えて生育促進させる努力をしようと思っています。

【イワシャジン】

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昨年、サクラソウと同じ実生床にイワシャジンを蒔いてみました。予想外に沢山発芽して、プランターに移植して植物園保全区へ運びました。種子は微細種子であったため、好光性ではないかと思い覆い土はしませんでした。正解だったようです。

これは、成長観察のために自宅に残したものの一つです。丸みを帯びた栄養葉の他に細長い葉が見えています。その葉がついている茎の先には・・。

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何と、蕾がついていました。早いものは、播種の翌年花をつける事が分かりました。

イワシャジンの栽培は難しく、園芸の本などでも5段階で4番目の難易度になっています。発芽は上手くいっても、開花に至るまで育てるのは結構難しいと思います。安定して育てられるかは今後の課題です。
以前の記事にも少し取り上げましたが、グリーンアドバイザー資格取得者の団体があります。山野で花を愛でるだけでは学ぶ事の出来ない高度な栽培スキルを持った人たちです。生育適地が減少しつつある昨今、こういう人たちも引き込んで積極的な植物保護を行って行く必要があると思っています。
プロフィール

富士の種蒔き権兵衛

Author:富士の種蒔き権兵衛
植物を知るには、種を蒔いて育ててみるのが一番です。野菜から山野草まで、いろいろ挑戦しています。

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