実生栽培の植物(7月下旬)

植物園植栽用に、地域由来の植物の実生栽培と挿木に挑戦しています。何れも、ちゃんと学んだ事は無く行き当たりばったりです。実生苗の様子を掲載します。

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7月17日に、クリンソウを蒔きました。

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なかなか発芽してくれず、この双葉がそうなのかまだ分かりません。同属のサワトラノオは、土壌湿度を保っておくと、早いものは4日で発芽し、7日くらいになれば双葉がびっしり姿を現します。

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昨年播種して、今年二番目にプランターへ移植したサクラソウです。一番目のものは、植物園に植え付けました。

※実生床からプランターへの移植は、幼苗の成長具合を見てずらしています。ピンセットで摘まむような幼苗の時期に移植しなければ、多くが淘汰されてしまうので、無駄なく育てるためには移植する必要があります。

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播種年の秋に移植したものは、半分ほど花が咲きました。その中の一株が狂い咲きをしていました。

ところで、こどもの国のサクラソウや昨年植物園に植え付けたサクラソウ(いずれも開花株)は、もう地上部が枯れています。昨年秋に発芽した幼苗は、枯れずに冬を越しました。そして、今春発芽したものもまだ枯れる気配がありません。こういうところが、実生栽培によって学ぶ植物の興味深いところです。

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こちらは、三段目のサクラソウと一緒に移植したイワシャジンです。細葉をつける茎が立ちあがるのは来年のようです。

ついでに・・。

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これはキンリョウヘンの苗です。無事結実・完熟した時に、塵のような種子を同属のシンビジュームの鉢に埋め込みました。そして得られた貴重な実生苗です。ラン科植物は、種子に発芽のための養分が殆ど無いため、共生菌の力を借りなければ発芽しません。しかもシンビジューム属は、発芽しても直ぐに地上部へ姿を現さないそうです。枯らさないように大切に育てるつもりですが、私が健在の内に開花に至るか分かりません。
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富士山こどもの国(7月末)

富士山こどもの国へ行って来ました。午後から別の用事があったので、午前中だけ「花の谷」の草刈りをしました。

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草刈りしたのは、このエリアです。この季節ですから、小さな鎌による手刈りです。ダイエットしたい人は、半日の草刈りで2kgくらいは落とせますよ。

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ここには、キキョウやカワラナデシコなどが咲き始めていました。

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早期の目玉・・ベニバナヤマシャクヤクは、子房が膨らんでいました。昨年秋には、種子を採取して圃場に蒔きました。順調に発芽してくれれば、来春地上部に姿を現すはずです。

その他で気になった植物を少し掲載します。

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湿地のサワトラノオです。これは、私がここに関り始めた時に植えたものです。多くは霜で持ち上がり枯れてしまいました。植栽法に関して自身の考えがあり、無事2度目の冬を越したこの個体は、それが間違いではない事を証明してくれました。標高300m以下の場所なら、短期間に群落をつくる自信はありますが、1,000m近いこの場所では簡単にはいきません。

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こちらは早期展示用に、二つのプランターに植えたものです。開花時期をずらす事と、水遣り回数や日照などを調整して、草丈を2種類に調整してみました。湿地の植物だから比較的容易に出来る事もあります。

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コウリンカです。この植物の生態に関して、疑問に思っている事があります。先輩から聞いてはいたのですが、今春現地で確認しました。再確認のために、実生苗を貰って育ててみるつもりです。現時点では秘密です。

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専門家の方から「とりあえず広義のマムシグサとしておいてください」と言われた個体に果実が出来ていました。テンナンショウ属の種子発芽も3種類経験しましたので、この個体も果実が熟したら播種してみようと思っています。
花の谷では、まだチダケサシやウツボグサが咲き残っています。また、キキョウ、カワラナデシコ、コウリンカ、カセンソウ、ヒメトラノオなどが草原を賑わせています。この場所(標高)ではフライング気味のミソハギは少しだけ咲いていました。マツムシソウやアサマフウロなどもススキの中から顔を出していました。

花が見やすいように、ススキを浅刈りして来ました。富士山南麓に咲く夏の花を見に行きませんか?富士山こどもの国には、全域で約850種の維管束植物(種子植物+シダ植物)が生育しています。

ボウランの花

数年前に毘沙門天の植木市で、初めてボウランを見ました。国内自生種(近畿南部~沖縄)ですが、私の住む地域には自生株を見る事は出来ません。一株買って来て、育ててみる事にしました。

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今年も花が咲きました。あまり良い香りではないそうですが、まだちゃんと嗅いだ事はありません。

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そして、庭木に着生させたフウランの花も、ヤマユリのような芳香を放っています。

ところで・・。

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こちらは、丹沢の師匠から頂きました。ボウラン(ボウラン属)とフウラン(フウラン属)を属間交配させて作出された着生ランで、仮称ボウフウランだそうです。

フウランは、我が家のような山間地の屋外でも冬越し出来ます。ボウランとボウフウランは分からないため、冬には屋内に取り込んでいますが、加温しなくても大丈夫です。

ヤツシロラン類栽培容器(2022年7月下旬)

植物栽培は、階段を上り始めたばかりですが、その難しさや面白さを少しずつ学んでいます。

今日は、光合成をしない植物・・ヤツシロラン類の栽培容器を覗いてみました。

【クロヤツシロラン容器①】

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この容器は、スダジイ樹下の部材を入れた実生床です。ヤツシロラン類ではないある腐生ランの実生床として作りましたが、目的の種は全然発芽しませんでした。その後、この根状器官が姿を現しました。どうも、採集して来た部材の中に、クロヤツシロランの塊茎が潜んでいたようです。

【クロヤツシロラン容器②】

不明な子実体の生えていた朽木と、それを削った部材を敷き詰めました。

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こんな子実体が姿を現しました。朽木に生えていたものとは違うと思います。

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容器の壁に出現したのは変形菌のようです。

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そして、容器の隅では、クロヤツシロランの塊茎が根状器官を伸ばし始めていました。

【ハルザキヤツシロラン容器①】

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実験で使った塊茎を研究者が返送してくれたので、スダジイ樹下の部材で作った栽培容器に埋めました。2個体ほど花が咲き、その後根状器官が伸びて来ました。開花したものと同じ個体かは不明です。

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菌糸と根状器官が接触した部分は、褐色を帯びています。この菌糸が共生菌である事の証です。ヤツシロラン類は、この部分から生育のための養分を貰っているそうです。
実生床・栽培床として使う部材は、各ヤツシロラン類が生育する環境から採集して来ているため、共生菌の潜んでいる可能性は高いと思われますが、上記の中で、クロヤツシロラン容器②のみ、不明な子実体の生えていた朽木をベースに作りました。

そのキノコとは違う子実体や変形菌が姿を現し、今のところ掲載した一部にしかプロトコウムや塊茎が見当たりません。朽木に生えていた子実体は、共生菌ではなかったのかもしれません。共生菌の潜む可能性の高い部材を選択する事も可能ですが、敢えて不明な子実体の生えている朽木を使ってみました。こういう賭けのような実験も面白いものです。

変形菌?

標高の高い「富士山こどもの国」で、早期展示用にプランターで育てているサワトラノオの地上茎を刈り取りました。

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枯れた茎に出現したこれは、変形菌でしょうか?

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幼菌と早期の菌?

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褐色の子実体は、胞子放出時期かな?

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プランターを覗くと、沢山の双葉が姿を現していました。これは、人の手により播種したものではなく、果皮が割れ重力散布(自然播種)されたものです。

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適正環境なら、重力散布された種子はこのように発芽率が高く、数えきれないほどの苗が姿を現します。

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まだ枯れずにいた茎を水に浸して置くと、このように葉腋から発根し、やがて新芽が出て来ます。茎が枯れる時期頃になると、親株の株元にも複数の新芽が出現します。

他の植物に比べれば、栄養繁殖も種子繁殖も盛んな部類の種なのです。種子を水鳥などが運んでくれたなら、それほど注目される植物ではなかったかもしれません。

山間の地は、予報に反して雨の降る事が多々あります。今朝は降らないと思っていたのに、萌の朝散歩が終る頃に結構降りました。その後回復したので、畑の草取りに行って来ました。それにしても、暑かった!

植物園(7月中半)

慌ただしい日が続いていたため、暫く行けなかった植物園の様子を見て来ました。

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予想通り、ビオトープは繁茂するミゾソバなどで水面が見えません。早い内に刈り取らなければ・・。

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イグサの仲間もいろいろ・・。

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こちらは、カンガレイのようです。水路を流れて来たか水鳥によって運ばれた種子が発芽したものと思われます。

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セイタカアワダチソウではなく実生苗を植えたタコノアシです。地下茎による栄養繁殖で、除草が必要なくらいになって来ました。

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保全区の一角・・雑草を抑えるのに、落ち葉や切藁を敷いてあります。それでも、マメに除草しないとあっという間に草だらけになってしまいます。
地植えは、水遣りなどの管理が省略出来て楽な部分もありますが、病虫害に対して素早い対応が出来ない欠点もあります。増殖の難しい種などは、ある程度の個体数になるまで鉢植えにして手元で管理しています。

栽培技術は、幾多の試行錯誤の結果身につくものだと思います。まだまだ階段を上り始めたばかりですが、植物の生育を見守るのは楽しいものです。

センブリ実生栽培実験

針葉樹の盆栽の鉢に、センブリの実生苗が出現してから十数年・・代を繋げて現在でも生き残っています。幼い頃は、民間薬としてセンブリ、ドクダミ、ゲンノショウコなどを煎じて飲まされた記憶があります。

2~3年前から、野菜を含めた植物栽培に興味を持つようになって、センブリを積極的に栽培してみようと考えました。昨年、種子を採取して、針葉樹の鉢に蒔いてみました。

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センブリは、二年生草本です。一年目はロゼット状態で過ごし、二年目になると茎が伸び、細い葉をつけ、花を咲かせて結実し、果実が熟すと枯れます。

一つ目の鉢

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二つ目の鉢

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三つ目の鉢

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丸い茶色の粒は、小粒赤玉土です。

どの鉢も、発芽率は高い方だと思います。

種子は好光性だろうと思って、覆い土はしませんでした。発芽(苗の)状態から見て、針葉樹の鉢植えがセンブリの発芽に向いている事は確かです。

次は、他の山野草栽培にも使用している赤玉土と挿木種蒔き用土だけで作った実生床ではどうか実験予定です。針葉樹を植えて置いた土壌環境が、発芽に影響するのか確認するためです。

リンドウ科センブリ属センブリ(Swertia japonica (Schult.) Makino)。
今日は、富士山こどもの国「花の谷」で、某中学校の植物写生の手伝いに行って来ました。昨年初めて手伝ったのですが、生徒さんたちの観察眼の鋭さに驚かされました。先輩たちが描いた絵と詩の本を何冊か拝見しましたが、良く特徴を捉えていて味のある素晴らしいものばかりでした。

5日後の再生畑

昨日の午前中、5日ぶりに再生畑②へ行って来ました。電気柵の点検もあり、雑草の伸びが早いこの時期に5日空けるのはとても心配です。

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キュウリが沢山生っていました。左は地面に突き刺さっています。「なるなる」と名付けられたこの品種は、その名の通り他種に比べて沢山生ります。

先日、次の苗を買って来て植えました。糠漬けのネタを切らさないためです。嫁さんがやってくれないので、自分で漬けています。

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期限切れの種を蒔いたスペースには、こんなにいろいろ生えて来ました。種によっては、全然発芽しないものもありますので、蒔いてみなければ分かりません。細い棒のようなものはネギ類です。右のササゲも、表示期限から一年が過ぎていましたが、ほぼすべて発芽してくれました。

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左は、家族の希望で植えたオクラです。オクラは、収穫のタイミングが難しいので、庭先で栽培した方が良いと思える野菜です。

右は、再生畑①から移植したニラです。一時期は、葉先が黄色くなって枯れてしまうかと思ったのですが、復活しました。50株以上植えてあります。

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スイカは、想定エリアからはみ出す勢いです。果実も少し大きくなっていました。もっと広い場所へ植えれば良かった・・。
電気柵は、地面と通電ワイヤーの間に電圧をかけます。雑草が伸び、ワイヤーに触れると漏電しますので、バッテリーの消耗が激しくなります。そのために、マメに点検して除草などを行う必要があります。

除草剤散布という方法もあります。非農耕地用除草剤は、農作物の近くで使用する事が「農薬取締法」で禁止されていますが、農耕地用除草剤は、農作物への残留の恐れが無い使用量や方法が規定されています。でも、それを守らなければ危険という事になります。何よりも、あの勢いの良い雑草を枯らしてしまう薬品ですから、野菜畑の横では使いたくないのが心情です。

サクラソウとイワシャジンの実生苗

今日は、慌ただしい一日でした。市役所で書類を受け取ってから三ヶ所周り、その後義母の家に行って来ました。帰路の東名高速は雨に追われ、富士に戻ると晴れていました。

昨年、蒔いたサクラソウとイワシャジンの苗が大きくなって来ました。何れも植物園植栽用で、地域由来株の種を使っています。

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上半分がサクラソウで下半分がイワシャジンです。

実生床からプランターに移植して、この後ビニルポットに植える予定ですが、少し遅れた感はしています。一発でポットに移植しようとも思いましたが、小さな苗を移植したため上手く生育してくれるか分からないので、二回の移植をする事にしました。

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実生床から少し早く移植したサクラソウは、一回り大きくなっています。

実生床にそのまま置いたら、苗の多くは枯れてしまった事でしょう。発芽苗を無駄無く育てるには、小さな内の移植が有効だと思っています。自己流素人の見解ですが・・。

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そして、こちらのプランターのイワシャジンは、何者かに食べられていました。犯人を捜しましたが見つかりませんでした。食欲旺盛な奴なので、早く駆除しないと葉柄だけになってしまいます。サクラソウは好みではないようで、食べられた痕はありませんでした。

ついでに・・。

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野菜苗と一緒に買って来たコキアとケイトウです。野菜畑の電気柵前に、マリーゴールドと一緒に植えました。育ててみると、園芸用に作出された植物も良いものです。

雨の後の再生畑

今日は、菩提寺の副住職さんが棚経に来てくださいました。その後、雨模様でしたが畑の様子見と草刈りをして来ました。

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少し遅れて植えたスイカも元気に育っています。前記事と比べてみてください。短期間に蔓が結構伸びています。

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アカジソとアオジソです。右は昨年の植栽場所で、左は植え替えたものです。スペースがあるので、草除けに育てています。

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種箱に入っていた種を蒔いてみました。左はササゲです。右は有効期限切れになっていた種を全部蒔いた場所です。現在出ているのはアブラナ科の野菜だけです。

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ラッカセイも蒔くのが遅くなりましたが、何とか育っています。右は1個の大きなコンニャク芋を植えたところです。通常は、1球に1芽だと思いますが、4芽上がっています。どうしてこうなったのか原因を知りたいものです。

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そして、あるマーケットで、ついにこのジャガイモを見付けました。美味しいとは聞いていたのですが、今迄私の行動範囲では見つける事が出来ませんでした。

品種登録出願時の名称は「ですとろいや」で、右下のような模様から覆面レスラーのデストロイヤーにちなんで名づけられたようです。赤ジャガイモ「レッドムーン」の突然変異種で、グランドペチカと呼ばれています。その名前がもっと早く分かっていれば、通販で取り寄せられたのに・・。秋ジャガとして植える予定です。
プロフィール

富士の種蒔き権兵衛

Author:富士の種蒔き権兵衛
植物を知るには、種を蒔いて育ててみるのが一番です。野菜から山野草まで、いろいろ挑戦しています。

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