実生カンアオイの本葉展開

昨年、初めてカンアオイ属の種子を蒔いてみました。無事発芽して、子葉が姿を現しました。子葉の形や大きさに違いはありますが、親株を想像する事は出来ません。

やっと本葉が展開して来たので、観察してみました。

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本葉は、かなり特徴的です。

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これは、葉脈の溝の深さからアマギカンアオイでしょうか?

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こちらは、スズカカンアオイではないかと思っています。

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これは・・。カンアオイかオトメアオイ?

蒔いた記憶のあるものは、アマギカンアオイとスズカカンアオイ、そしてオトメアオイとカンアオイです。無事発芽してくれるか分からなかったため、同じ実生床に入手出来た種から順番に蒔きました。
現在ではシモダカンアオイもアマギカンアオイに含まれるとされています。カンアオイ属の探索を始めて2年くらいしか経過していない事と、基本的に自力探索なため、まだシモダカンアオイが生育すると言われている場所で出会った事がありません。その違いを、自分なりに観察してみたいと思っています。

そんなところへ、ある先生から杉野孝雄先生が書かれた「シモダカンアオイの再検討」という資料を送っていただきました。この資料の中にある考察は、最新の技術によって既に解明されたものもあります。

そして「シモダカンアオイはアマギカンアオイが海辺で分化した種類とも考えられる」とあります。実は、下田地区ではなく別の海岸近くの個体と天城山に近いところの個体で違いのある事に気付きました。そうなるとますます、シモダカンアオイと称されている個体を観察してみたくなります。カンアオイ属は、他の種でも地域による差異が見られます。この植物の難しさと面白さは、そんなところにもあります。
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植物を知るには、種を蒔いて育ててみるのが一番です。野菜から山野草まで、いろいろ挑戦しています。

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