ハルザキヤツシロランの根状器官

ヤツシロラン類は、菌従属栄養植物(旧呼称:腐生植物)です。多くの図鑑には「栽培不可」とあります。縁あって師匠からご指導いただき、静岡県内に生育する、クロヤツシロラン、アキザキヤツシロラン、ハルザキヤツシロラン、そして南国に生育するヒメヤツシロランの実生~開花に成功しています。

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自生地再現栽培により、実生発芽させたハルザキヤツシロランです。今年は花が咲かず、このように根状器官が伸びていました。

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こちらは、他地域のハルザキヤツシロランの塊茎です。花が終わった状態で、まだ花茎が残っています。この塊茎は、研究用に使ったものを研究者が送ってくれました。実生での栽培は経験がありますが、塊茎を育てて花を咲かせた事はありません。

ここで、疑問があります。根状器官は、菌糸と絡み合い養分を吸収する触手のようなものだと認識しています。ですから、普通は花の咲く前に伸びているものだと思いませんか?ところが、これを見る限り、花後であるこれから伸びようとしているように見えます。

実は、ヒメヤツシロランの実生栽培で、似た経験をしています。花が終った後、実生床の部材の中から根状器官が伸びて来たのです。ヤツシロラン類の生態は、まだまだ分からないことだらけです。

連休明けの5月6日に、間伐が予定されているエリアに生育する希少種保護の申し入れ書を持って、森林組合さんにお願いに行きました。民地である事からも、私の願いを聞いてもらえるか不安でしたが、本日現地を見て、出来るだけ対処してくださるとの事でした。自身で出来る事は些細な事ですが、憂えているだけでは希少植物は守れません。行って良かったと思います。
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根状器官(根)ついて

富士の種蒔き権兵衛様

全くその通りですね。野生に於いては五月の終り頃
開花に向かって根状器官を伸ばし開花頃になると
根状器官は退化してのサイクルを繰り返しますね。

処が実生開花の経験からすると開花後1~2週間で
又根状器官が出現して花茎を伸ばし開花します。
この繰り返しで年間2~3回開花に至ります。これが
吾々腐生ラン研究の結果ですね。

研究者から届いた塊茎、花後の塊茎とのことですが
採取して研究日時を含めて日数を考慮すると環境の
異常差を悟ったのだと察します。このまま旨く栽培す
れば又11月頃開花するかもかもです。その時には
吾々の研究で腐生ランでも一時ですが栽培開花出来
ることがが正しかったことを証明されますね。

(一時=倒木コンポストが朽ちる迄の3~4年間)





有難うございます

丹沢の種蒔き権兵衛様、今晩は。

コロナ禍でも、人使いの荒い研究者の探求心は尽きなく、切れ間なく指令が来ます。
塊茎の栽培は初めてなので、かなり不安があります。
今回は、自生地の部材ではなく、家の近くのスダジイの下で集めた部材と土を栽培床にしました。

実は、今年新たなハルの自生地に行きました。
その場所も、今まで見てきた自生地と似ていて、あまり土壌湿度が高くなく、どちらかというと乾燥気味な感じさえしました。
他種に比べて、生育範囲が狭い所も、この植物の気難しい性質のような気がします。
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富士の種蒔き権兵衛

Author:富士の種蒔き権兵衛
植物を知るには、種を蒔いて育ててみるのが一番です。野菜から山野草まで、いろいろ挑戦しています。

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